もし、他企業との競争で生産を倍加16個を生産するとしよう。1労働者の8時間労働当りでは、32,000円(C)+8,000円(V)+8,000円(M)=48,000円の商品総価値であり、1商品の不変資本の価値は2,000円、新たにつけ加える30分当りの価値は1,000円で合わせて3,000円の商品価値となる。(商品を造るのに費やす労働時間が短くなればその商品の価値は低くなり、長くなれば高くなる。) 1企業の商品の個別的価値は、他の企業の社会的価値よりも1,000円低くなる。生産の増加は商品を安くし市場を拡大するのが目的であり、そのため社会的価値よりも低く、個別的価値よりも高く値をつけ売る。例えば社会的価値よりも600円低く個別的価値よりも400円高くすれば、3,400円の価格である。仮りに16個売れれば54,400円。不変資本の32,000円を引けば22,400円。さらに賃金分の可変資本8,000円を差し引けば14,400円の利潤となり当初より6,400円の特別利潤が得られる。 生産が高まる前の剰余価値率M/Vは100%であったが、倍加されたときの剰余価値率は180%となり80%の増加である。賃金に見合った必要労働時間は2時間48分、剰余労働時間は5時間12分となる。商品1個当りの構成は、不変資本2,000円+可変資本・賃金500円+利潤900円である。(ここでは賃金は労働の価格ではなく、労働力の価格という説明は省いています)資本家は他企業との競争のなか、絶えずこの特別利潤・相対的剰余価値を得るために増産を目指す。こうした価値と価格の量的不一致は、資本主義の無規律な競争を通してやがて、適正な価値へと平均化され落ち着き、市場経済の価値法則を貫く。 福岡県 北九州市 若松区 ビジネスホテル うめかぜ組合

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